我が家のカンモ君☆ときどき緘動

場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)の息子との日々を綴るblogです。

7月1日

最初は男の子の一部としか喋れなかったカンモ君ですが、少しずつ女の子とも喋れるようになってきたそうです。

私がやっている事は、朝のバスがお迎えにきた時の「おはようございます」←まだ言えないので、私が元気に言う。カンモ君は頭をさげるだけ。
「いってきます」←最初は小さい声だったのが、段々とバスに乗り込む時に声を掛けるようにしてバスの中でも声が出せるように。
(いってきますよりもただいまの方が声が出せるようになるまで時間が掛かりました。なぜだろう?)
バスに乗ってから手を振る←緊張している時には動けないので手を振る事で動かせる。

そして一番考えていたのが出席の時の「はい」というお返事。
何とか卒園までにはお返事が出来るようになって欲しいなと思っていました。
本人に「いつからお返事する?」と聞いたら「7月から」との返答。
まず7月1日に一回目の挑戦をしてみようと思い、6月末からもうすぐ7月だと意識させるようにしました。
当日、この日の為に買いに行ったお守りを出し「ママがお返事が出来る魔法をかけてあげる」と言い、声が胸の辺りから喉を通り口から出るイメージをカンモ君につけました。
そして不安や緊張を感じると肩に力が入ってしまい前屈みになってしまうので、後ろに沿って胸を張るようにマッサージをして身体をほぐし、ドキドキしたらグイーンって胸を張るように伝えました。
お守りはしっかりと幼稚園の鞄に入れて。
でも当日のカンモ君は「頑張るぞ‼」という感じは全くなく、恐らく駄目だろうなと思っていたんです。
ここであまりしつこくしてもプレッシャーがかかると思い、駄目なら次のきっかけを作って挑戦しようと思っていました。

帰ってきたカンモ君に何気なく聞いてみたら「出来たよ」と。
ん?と思い聞き直すと「お返事出来たよ」と。
「蟻さんくらいの声だけどね」と。

その日、先生からも電話がありました。
前もって連絡帳に書いていたので、朝 先生からも「今日から7月だから元気な声でお返事しましょう」と声かけをしてくれたそうです。
小さい声だったけれど、きちんと先生にも聞こえたので、周りの子供達にももちろん聞こえてはいたけれど、誰も過剰な反応はせずにそのまま過ぎたと聞いて安心しました。
「カンモ君が返事した~」と騒がれてしまう事が本人も一番嫌だろうから、本当に良かったです。

ジワジワと嬉しさが込み上げてきて、何とも言えない気持ちでした。
良かった。本当に良かった。
良く頑張った‼えらい‼
たくさんたくさん誉めました。

どんなに小さな声でもいい。
声を出そうとしたこと。
返事をしようとしたこと。
「はい」って言えた。
自然な流れではなかったかもしれない。
本人が声を出そうとして頑張って頑張って出した声。
そのやり方が良かったのかどうかは実際わからないです。
カンモ君には負担だったかもしれないから。
でも今でも順調に返事が出来ているので、良かったのではないかなと思えます。

今もまだ蟻さんのような小さな小さな声だそうです。
それでも充分。
続けていく事が大切だと私は考えています。
ずっと続けていけば、ほんの少しずつでも大きな声になっていくかもしれない。
いつか、クラスで一番大きな「はい」が聞けたらいいなと思います。
人の目があると出来なくなってしまうから、保育参観とかではまだまだ返事が聞けるのは難しいだろうけど、いつか…きっと。